愛が何とも知らず。
 「愛・・・ってなんだろうね」

 学生たちに、ある言葉についての概念定義を試みさせたときに、あまりに愛、愛、愛、と言うので、つい聞いてみたくなったのである。授業中に、こんな台詞を言うのは予定調和ではないけれども。

こんな優しい時間が続けばなぁ。 さて、先週からはじめたばかりの講義について、ある学生が質問にやって来てくれた。授業中に何度も目が合った子なので記憶に新しい。講義後、時間を経て「先生の講義のあと、あれから色々考えてみたんだけれど」なんてわざわざ言ってくる学生は希なので、とても嬉しかった。ほどなくして、今度は先週、欠席したという学生がまた訪ねてきた。友達から「先週のレジュメ読んどいたほうがいいよ」と噂で聞いたらしい。それで、わざわざ私の元に先週配布したレジュメを取りに来たようだ。

 就職活動にも目処をつけたらしく、言動も下級生たちとは違い、少し大人びていた。ある種の自信と、あたらしい謙虚さを身につけていて、間もなく社会人としてスタートを切る青年らしい様子が見えた。授業内容から派生した色々な話をして帰って行ったが、清々しい気持ちを残していった。
 この講義に関しては、実は内容的にどうにもこうにも苦しい準備時間を過ごした。ある種のプレッシャーすら感じていた。でも、また今週からも最後まで頑張り抜こうと思った。苦しい想いの果てに、このような励まされる出逢いもあった訳で、すこしくらい頑張っていると、どこかに小さいご褒美が見つかるものだな、と感じた。

 夏前に陥った不調に似た症状が、すこしの間続いていたけれど、今は少しずつ上向きに戻りつつある。

 まるで、「愛」も「憎しみ」も必ず同じ人のもとにあるように、自分を苦しめるものも、喜びを与えてくれるものも、今は同じ仕事のなかにある。
【2008/11/17 22:42】   トラックバック(0) | コメント(0) | この記事のURL | Admin↑ | Top↑






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