風と君を待つだけ

~my ordinary days vol.3~




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小田さん、ありがとう!(大阪京セラドーム・小田和正公演) :: 2008/12/21(Sun)

 小田さんのドームツアー最終日、京セラドームに趣いてきた。

 前回、アリーナツアーの際に、家にチケットを忘れたせいで、ひどい遅刻をしたという苦い経験を決して「させてなるものか的包囲網」が私の周りに張り巡らされ、2,3日前から「忘れ物するな!」メールが続々届く。さらに当日、出かける折りは、我が母が幼稚園児を相手にするがごとく、鞄の中身をチェックする。封筒に入ったチケットを出して確認し、さらにバッグに収めたことを指さし確認。
 私は、「日傘、貸してもらえない?」という言葉に母から「いやよ!」と即答されるほど、忘れ物常習犯なのだ。

 さて、数万人もの人々が集まったドームで私は、もう何も思い残すことはないほどの完全燃焼を果たした。いや「果たした」人は小田さんであって、私は、それに圧倒され続けたという表現が正しい。
 ひょっとすると、このライブが終われば心にぽっかり穴が空いたような気持ちになるのではないかと、そんな風に心配していた。でも、あれから丸一日。小田さんの歌声、佇まい、表情、会場の雰囲気のすべてを含めた余韻は時間が経つごとに強くなっていくようだ。ぼんやりしていると、何故かふと涙ぐみたくなる。温かな思い出に満ちてくる。
 小田さんは約3時間半を超える長い時間を費やし、なんと37曲を全力で歌いきった。あのばかみたいに広すぎる会場で、少しでも私たちに近づくために、縦横無尽に歩いたり走ったりすることを超えて、とうとう彼は自転車で目の前を駆け抜けたのだ。間近でその姿を観た私は、その尋常でない発想に、ただただ笑いと賞賛、拍手を送った。
 
 最終日だという気負いは感じられなかった。
 ただ、曲の合間のお喋りは、やや控えめだったような気がした。かしこまったような何かを言うつもりもない、という雰囲気があった。小田さんの歌や演奏は、春に聞いた時よりも、格段と言ってよいほどに洗練され、さらに熟練しているのがよく分かった。実際は疲れていない筈がないと思ったけれど、その声には一層、艶が増していることには驚いた。
 
 これまでのライブで本当に、一体何度聞いただろう。名曲「言葉にできない」や「さよなら」、さらに前回ツアーの核となった「たしかなこと」、何度聞いても生演奏になると言葉がぐっと胸に迫ってくる。5人のオフコース解散間際に発表されたNEXTのテーマ、Yes-Yes-Yesなどは、鳥肌が立つくらいに神々しいものを感じた。あの解散ライブの大合唱を、私は後からビデオでしか観ていないのに、まるであの場で人々と共に熱唱したかのような錯覚にさえ陥るのだ。
 若きオフコース時代のメドレーは、隣で観ていたSatoさんの琴線に触れて仕方なかったらしく、時折目頭を拭い、最後は鼻をかんでいた。そんな往年のファンから、私のようなオフコース解散後世代に至るすべての人の心を、小田さんのどこか楽しげで柔らかな歌声が優しく包んでいくそんな時間だった。
 
 
 終盤、「ボクの今の気持ちです」と、とてもシンプルに紹介された新曲は『さよならは言わない』であった。その日、小田さんは吉田拓郎の「今日まで、そして明日から」を鼻歌のように口ずさんだシーンがあった。小田さんの新曲は、タクローが”若き日”に歌ったあの歌へのアンサーソングであるような印象を受けた。タクローは、「明日からもこうして生きてゆくんだろう」と歌った。61歳の小田さんは、友たちに語りかけるように「おれはね、あれから、こうして生きてきたよ・・」と歌った気がした。私は何故だか、急に胸がいっぱいに詰まって仕方がなくなった。
 『いつかすべては終わるんだよと、でも、それは悲しいことじゃないんだ』。もうずっとずっと昔から小田さんは数々の楽曲のなかで伝えて来たのに、私はまるでその事実を初めて知ったようなそんな気持ちに駆られてしまったのだ。
 この公演の一番最後を静かに飾った曲は、小田さんの弾き語りによる「きっと同じ」。「はじまることも終わることもきっと同じだね」と歌われる。
 
 小田さんにもし会うことができれば聞いてみたいな、と思う。
 この長かったライブツアーを、あなたはどんな気持ちで走り続けて来たのかと。どんな風にその気持ちは変わって行ったのでしょうか、と。
 最初はもしかすると、もうこんな長いツアーは最後になるだろうと思っていたかもしれない。でも、彼は見事に走り抜けた。全身全霊。一切の手抜きなし。全力の姿を見せつけた。 
 
 最後のステージを下りた小田さんを、スタッフの人々が待ちかまえていた。彼らに胴上げされた小田さんが、とうとう堪えきれずに両手で涙を拭った姿を、舞台袖まで追いかけていったカメラが会場に残った私たちにスクリーンごしに伝えた。人々が、優しい声で「あぁ、小田さん・・・小田さんが泣いちゃった」と呟いていた。
 
 会場を出たとき、「あぁ、とうとう終わった・・・」という感傷はあまりなかった。みなぎるように若々しい声を張り上げ、彼は「きっとまた会おうぜ!!」と叫んだ。その言葉を多分、会場にいたすべての人が信じることが出来ただろう。

ピース! でも、ただ、漫然と待っていちゃいけないんだと、そう思うのだ。ずっとずっと小田さんに人生の伴走者を任せていたけれど、自分だってもう同じ時代を生きる同志の一人なのだ。自分の人生を、目一杯に生きていなければ小田さんに会いに行く資格はない。そんな風に、我が人生に最大の影響を与え続けるアーチスト小田和正、61歳。自称「ジジイ」の背中を決して見失うことはない。だって、彼に1センチでも近づきたいのだ。
 
 長くツアーグッズなどを買った試しがなかったけれど、私は小田さんプロデュースの来年のスケジュール帳をひとつ手に入れた。

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ありがとうMegさん!
ドームツアーのファイナルをボクは小田さんと共にすることが出来なかったけど、この記事から100分の1、いや、リアルで体験されたMegさんらの感動からすれば1000分の1くらいかもしれませんが幸せをいただきました。
でもその1000分の1の幸せってのは、日々の暮しにすればとんでもないほどの大きな幸せなのですからv-290

まだボクは知らない「さよならは言わない」がとっても楽しみです。
初めて耳にするのは『クリスマスの約束2008』なのか、もしかして来月から始まるドラマで聴くことになるのかはわかりませんが、10代前半に拓郎のレコードを毎日聴いてギター掻き鳴らしてたボクにしてみれば、「今日まで、そして明日から」のアンサーソングのように感じたと言われれば、それはもうただただ期待が膨らむところです!

そしてまた次のツアーまで小田さんに会いに行く資格を失わないように居なければと。。
  1. 2008/12/21(Sun) 23:45:42 |
  2. URL |
  3. yui #GYfx15Bo
  4. [ 編集 ]

yuiさん、こんばんはぁ。

いやはや、こちらのレポートは、ひたすらに個人的感情に埋没したままに、書き綴ってしまいました。
ファンの方々は、「小田さんがこんなこと言った、あんな風に話した」というレポートをして欲しいだろうに、そんなことは一切書いていませんよね(苦笑)
「小田さんは小さい頃、ご両親のことをおとうちゃん、おかあちゃんって呼んでいて、そろそろお父さん、お母さんと言いなおさなきゃなぁと思っているうちに、それはすっ飛ばして、気付いたらオヤジ、オフクロって呼んでいたそうです・・・」とか、そんなお話って知りたいんですよね(笑)

そういったファン心理には後から気付いたのですが、まぁ、書いちゃったから仕方がない(笑)
こんなレポですが、yuiさんに「幸せをいただいた」なんて言って貰って嬉しいです。一方的に放り投げたボールなのに、見事にキャッチして頂けたという喜びを感じました。

「さよならは言わない」は是非とも、クリスマスの約束で披露して貰いたいですね・・・。ライブ演奏だからこそ一層、伝わるようなそんな曲だったからです。

CDになると音のバランスも統制され、ある意味で一番よい状態で聴けるのでしょうけれど、あの小田さんの息づかいと言いましょうか、迫り来る感動は、やはりライブ演奏でしか得られないものじゃないかなって思いました。

この新しい曲が、ドラマ主題歌になることは私もゆうべ知りました。大人が観て感動できる素敵なドラマだといいんだけどなぁ・・・。ね?

そうそう。もうあちこちでネタバレを読まれていると思いますが、小田さんはステージに立つ間際まで、曲をあーでもない、こーでもないと直していたそうで(それは新曲のことだったと記憶していますが)、『ほら、数学の試験問題とか、間際に、あれ?なんか違うぞって思って直すとたいてい間違ってるでしょ?みな、経験あるでしょう?(笑)でも、曲については、もう自分が決めたんだってことで・・・』みたいな紹介の仕方をされていました。

学生時代に、本当にちゃんとお勉強をしていた小田さんらしい例えだなって思いましたね^^

>そしてまた次のツアーまで小田さんに会いに行く資格を失わないように居なければと。。

ええ、そうですね。
でも、近い将来、また小田さんがライブをしてくれて、チケットを手にし、会場にたどり着けたときには、「小田さんに恥じないそんな日々をあなたは送って来ましたね」って神様が導いてくださったんだと思うことにしましょうね(*^^*)
  1. 2008/12/22(Mon) 19:33:23 |
  2. URL |
  3. Meg #T0ca3UNU
  4. [ 編集 ]

“小田さんのファイナルリポート”by Meg 
しっかり読ませていただきましたよ(⌒_⌒)
オフコースと小田WAYを一心&一身に歩き続けて
そして ファィナルでも“さよならは言わない”小田さん
ホント 小田さんらしいですね(⌒_⌒)
>ただ、漫然と待っていちゃいけないんだと、そう思うのだ。
>ずっとずっと小田さんに人生の伴走者を任せていたけれど、
>自分だってもう同じ時代を生きる同志の一人なのだ。
>自分の人生を、目一杯に生きていなければ小田さんに会いに行く資格はない。
良かったですね(⌒_⌒) 
僕も 長い間 オフコースという兄貴に引率されてきたような想いでしたが
小田さんの♪個人主義に出会ったときにそのことを確信しました 
これからはMeg“同士”で頑張りましょう(⌒_⌒)  
とはいえ 辛い時はオフコースや小田音楽がいつも僕を助けてくれましたけど(笑)
そろそろ自分を“Megjician”と呼ぼうか迷っているオフコースじじぃより(笑)
  1. 2008/12/23(Tue) 08:35:53 |
  2. URL |
  3. Megjician #Z9ngXE6s
  4. [ 編集 ]

Megjicianさん、こんばんは^^

それこそ小田さんと共に歩んだ往年のファンの方に
こんな風な随分と個人的な視点で勝手に書いたものを
「しっかり読ませて頂きました」なんて言って頂くと恐縮です。
実は、この記事を書いた日と翌日は、大勢の方が検索をして読みにいらした様子で・・・。
もうちょっと「人が読む、行けなかった方に喜んで貰えるレポ」ってものを意識して書けばよかったなぁと今更ながら感じているので、ちょっと以下では意識して書きます^^;

「さよならは言わない」の歌詞内容は、
小田さんがこれまで友たちと共に走り抜けてきた道を
(とりわけ青春、あのオフコース時代の仲間たちを彷彿させるような・・・)振り返るような内容です。
「このままもう二度と会えないとしても、すべて楽しかったから・・・君に、思い出にさよならは言わないよ」といったような言葉で結ばれるのですが、当然のことながら、それは小田さんがもう自身の人生を確実に「引き算」しながら生きて感じているそんな気持ちをあらわしていると想像するわけで・・・(ちょっと涙)。

小田さんのドームツアー直前のゲネプロでの「事故」はすでにご存じだと思うのですが、自転車から落っこちて打撲した足は全治2ケ月とも診断されたそうで・・・眠れないほど痛かったとか、東京ではステージでもホントは歩くのがやっとだったとか、そんな話も耳に入ってきました。
それなのに、性懲りもなく(泣笑)我々の前であれだけ走り、そして「やっぱり危ないからよそう」なんて思う筈もなく小田さんは自転車をチリリーンとやりながら片手運転、ハンドマイクでドームを疾走したのであります。

負けず嫌いの小田さんにとっては、コンディションが「完璧じゃなかった」ことが悔やまれてならないのでしょうね。「さよならは言わない」は当初はもしかすると、本当に、今回はもう最後となる長いツアーだろう・・・なんて気持ちで書いたのかもしれないけれど、あの思いがけない怪我が「このまま止められるか。いつかリベンジを!」と叫ばせたきっかけになったのは間違いありません(笑)

山下達郎が、「60にしてあの声は、小田和正は化け物だ」と最近、どこかで言っていたそうですが(笑)、本当にあの精神力といい、歌声といい、体力といい、怪人と言っても過言ではない!

>僕も 長い間 オフコースという兄貴に引率されてきたような想いでしたが
>小田さんの♪個人主義に出会ったときにそのことを確信しました

そうだったのですね。思えば自分も、あまりにも子どもの頃からその歌声に包まれて育ってきたんだなぁと思います。思春期以降も浪人しているときも、社会人になってもまさに「風のように小田さんの歌は私の心に流れ続けていた」です(笑)

>これからはMeg“同士”で頑張りましょう(⌒_⌒)  

そうですね。何かのご縁があるようですね^^

>そろそろ自分を“Megjician”と呼ぼうか迷っているオフコースじじぃより(笑)

そういえば、最近やたら自分をジジイ扱いする小田さんが「最近、歳とったなぁ」と思う出来事も幾つか話されていましたよ。
①足の小指をやたらに椅子の脚にぶっつける(痛いですよね)
②自分を虐めるのが好きだから、かなりの回数の腹筋をするんだけど、60何回だか70何回か、のあたりで何回まで数えたか大抵分からないなっちまう。

ですって(笑)

ま、私は歩き慣れたキャンパスで真っ直ぐ木にぶつかったり、日常的な忘れ物常習犯ですから、小田さんのそんなささやかなジジイネタは微々たるものだと心では思っていますが^^
  1. 2008/12/23(Tue) 18:57:05 |
  2. URL |
  3. Meg #T0ca3UNU
  4. [ 編集 ]

Megさん、はじめまして。
京セラドームのレポ、とても感動しました。ありがとうございました。
私は東京ドームの2日目に行くことができましたが、Megさんのレポを読んで、京セラドームに行けなかったことが残念でたまりませんでした。

23日の休日、朝のテレビ番組を何気なく見ていたら、フォークデュオ「ゆず」の密着取材をやっていました。インタビューの話によると、彼らは、小田さんとの出会いにより大きな意識変革が起こったそうです。
「今まで、自分たちは井の中の蛙だったということに気付かされた。自分たちで勝手に限界を決めてそれに満足していたけれど、もっと上を目指さなければ、進化していかなければいけないと思った。もうずっと小田さんが頭の中に住みついているかんじ。」というようなことを話していました。多大な影響を受けたんですね。
彼らの話を聞いて、改めて小田さんは凄い人だと思いました。

先程、公式HPのメッセージボードを見たら、小田さんからの素敵なメッセージが投稿されていました。
小田さんのメッセージに元気づけられ、よい年が迎えられそうです。
  1. 2008/12/26(Fri) 16:35:26 |
  2. URL |
  3. Snow #-
  4. [ 編集 ]

Snowさん、こんばんは。

どうもはじめまして!

こちらのブログで「はじめまして」なんてご挨拶した方は
かつて、ほとんどいらっしゃいません。
そのくらいに、こじんまりと運営しているこの場所で、
小田さんを同じように敬愛するSnowさんのような方に出会え、
こんな真摯に感想を書き綴って頂けたことがとても嬉しかったです。
こちらこそ、本当にありがとうございます。

>自分たちで勝手に限界を決めてそれに満足していたけれど、
>もっと上を目指さなければ、進化していかなければいけないと思った。
>もうずっと小田さんが頭の中に住みついているかんじ。

ゆずの二人がそんな事を言っていたんですね・・・。
ふたりにとっては、ちょうど「お父さん」くらいの年齢ですよね。
実は、私も今、ゆずの二人と全く同じような気持ちでいます。
小田和正という人は私の人生に偉大な影響を与えた人物の一人であると、
心の底から実感した今回のツアー参加でした。
小田さんみたいに、とてもかっこよくは走れないけれど、
どの年齢も一生懸命生きて、歳を取るごとに素直で可愛くなって、周りのひとびとに
一層勇気を与えていくそんな人間に少しでも近づけたらなんと素敵なことでしょうか。

>先程、公式HPのメッセージボードを見たら、小田さんからの素敵なメッセージが投稿されていました。

私も拝見しました!

最後に「君に さよならは言わない」って書いてくれていましたね。
胸がきゅーんって鳴りました。
もう勝手に(笑)自分のここに綴った溢れる想いに
小田さんから返事を頂いたようなそんな気持ちになっています。

ゆうべの「クリスマスの約束」はご覧になりましたか。
私は、改めてじっくりとドームで胸を打った曲の数々を
心底、堪能することが出来ました。
佐橋さんと松たかこちゃんの仲良しぶりも、それを見守る
小田さんの温かなまなざしも、クリスマスの夜にぴったりの
素敵な雰囲気だったと思います^^
  1. 2008/12/26(Fri) 22:46:46 |
  2. URL |
  3. Meg #T0ca3UNU
  4. [ 編集 ]

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