風と君を待つだけ

~my ordinary days vol.3~




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駅前のできごと。 :: 2010/09/14(Tue)

 「おばあちゃん?」

 と思ったのは、昨日、定期的に通っている病院に行くために駅前を通りかかったときのこと。
 そのときの私は、珍しく午前中からサクサクと仕事をして、もっとも手つかずで気が重い仕事に取りかかれたことで安堵し、やや上向きな気持ちで歩いていた。「仕事」と言ってもはっきり言えば雑務である。取りかかる事自体があまりにストレスフルで、思わずメモに「決してイライラして、損などしない。今日はニコニコ効果をはかる日」と、これ以上ないほどにゆっくりと丁寧に書いた。
  
 そんな気分で歩いていく私は、視線を感じた。遠くから自分を見つめているその女性は、駅前で人を待っているような風情で立っていた。華奢な人だった。全身、目立たないような黒い洋服を着ていたが、それでも、その洋服は明らかにモダンなデザインだった。少し赤みの入った眼鏡をかけており、私をじっと見ていたけれども、全く嫌な感じがしなかった。
 私も改めて彼女の顔をよく見つめた。祖母にとてもよく似ている方だった。亡くなる寸前の祖母でなく、おそらくは15年くらい前の彼女の姿である。祖母は美醜を気にする人だったのだ。きっと、あんな素敵にモダンな洋服を着る機会が若い頃にあったら喜んだだろう。
 「あれ?おばあちゃん?」と思った瞬間、そのひとが今にも「めーちゃん」と祖母独特のイントネーションで言い出しそうな気がして、彼女の前を通り過ぎる瞬間が何秒にも感じられたけれど、やはり、そんな風に声がかかる訳ではなかった。
 
 それでも、突然に涙が出そうになった。全く悲しかった訳ではない。なつかしかしくて、なつかしくて、そして、嬉しかったのだ。母も「今もおばあちゃんのこと、ふっと、思い出すのよ」と言う。
 折々に、祖母は、私たちを見守りに来ているのではないかと思う。家族だから愛しているとか、親族だから愛しているとか、それは私の感覚からすると少し違うと思う。
 愛しているから、家族と(家族のように)思う。

 ★今日は自分で撮影したカフェ写真を集めてみました。

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comment

Megさんおはようございます。
今朝、うちの娘を発見してうれしくなりました(笑)

おばあちゃんの話を読んで、私も思い出しました。
私の祖母ではなく、娘たちの祖母…つまり私の義母のことです。

本当に優しくいつもニコニコ、決して人のことを悪く言う
ことのない人でした。
娘たちはもちろんだーい好きでした。
体の弱い人で、4年前の夏に亡くなりました。
自分の最期を受け止め、家のこと、残る義父のこと、自分の葬儀のことまで私に託して逝った強い人でした。

娘たちはお見舞いに行くたびに、折り紙で鶴を折って持っていき、
点滴の上にぶら下げ、ばあちゃんはそれを見て、ほんとに最期までニコニコしていました。

娘たちもMegさんのように、いつかばあちゃんを思い出して
温かい涙を流す時があるんだろうなぁと思います。

「海風に 君の言の葉優しかり

   受け継ぎゆかん そのゆかしさを」

葬儀の時、ばあちゃんの同級生の方が読んでくれた歌です。
本当に、この通りの人でした。
私も将来の孫に、思い出して温かい気持ちになってくれるような
おばあちゃんを目指したいと思います(笑)

それにはまず、今の自分をピカピカに磨かないと…。
なかなか、家のばあちゃんのようにはいきませんけどね。
  1. 2010/09/17(Fri) 08:12:01 |
  2. URL |
  3. benimasa #-
  4. [ 編集 ]

benimasaさん、こんばんは。

素敵なコメントをありがとうございますv-398

>今朝、うちの娘を発見してうれしくなりました(笑)

はい。お嬢さん、実は我が家に嫁入り?しまして、
ほかの毛がふさふさのクマ君や大きな羊ちゃんたちと
幸せに暮らして、同居人である人間を観察しているようです。
「今日のめぐって、なんかさー、イケてなくない?」とか
言ってなければいいのですが(笑)
いつも撮られてばかりですが、実は私も撮っています。
カフェに馴染む可愛いお嬢さんですよね^^

この記事をお読みくださって、benimasaさんも義理のお母様を
思い出されたとのこと・・・。とても素敵な方でいらっしゃったのですね。

>「海風に 君の言の葉優しかり
>受け継ぎゆかん そのゆかしさを」

この歌が、まさにおばあ様のお人柄や生き方を物語っていると
思い、深い感銘を受けました。こんな風に友人に見送られる生涯って素晴らしいです。

この記事を書いた翌日だったでしょうか、母と話していると
「実は私もおばあちゃんのことを急に思い出したのよ」と母が。
テレビを観ていて介護を受けているある上品な女性が、
介護をしてくれる方を何度もねぎらっていたから、だとか。

そうなのです。病院に入ってまだ言葉が話せるうちの祖母は
看護師の女性たちに何かして貰うごとに必ず「ありがとうねぇ。
いつも、いつもこんなに親切にしてくれてね」と娘や孫に接するのと
同じ温度で声をかけているような人でした。

彼女が亡くなったあの日、ずっとお世話頂いた看護師さんが、
「○○さんには、いつも優しく声をかけて頂きました」と、
もう祖母が普通に話せなくなってから久しいのに
少し涙ぐみながら仰ってくれたことを思い出すと、
我が祖母を誇らしく思うと同時に涙が止まらなくなります。

>私も将来の孫に、思い出して温かい気持ちになってくれるようなおばあちゃんを目指したいと思います(笑)

「おばあちゃんと一緒に山、登ったよねぇ・・・」とか
「おばあちゃんが活けるお花が大好きだったよ!」とか
きっと未来のお孫さんたちがイキイキと仰っているのが目に浮かびますよ。
・・・でも、あまりにも、早すぎますよね(笑)

お嬢さんたちも、きっと自分のおばあちゃんを今も温かい気持ちで
時折思い出されているのではないかと思っています・・。
  1. 2010/09/17(Fri) 20:24:43 |
  2. URL |
  3. Meg #T0ca3UNU
  4. [ 編集 ]

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