風と君を待つだけ

~my ordinary days vol.3~




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カバーアルバム。 :: 2010/09/23(Thu)

 この10年近く「クリスマスの約束」でずいぶん沢山のカバーを聴いたけれど、そのなかの女性アーチストのカバーはとくに小田さんの声に似合って、新鮮かつ感動的で、聞き応えがあった。ユーミンの「ひこうき雲」やみゆきさんの「化粧」、ヒカルちゃんの「Automatic」など。もちろん洋楽のカバーも素晴らしかった。小田さんの”without you”の絶唱などは言葉にできないくらい鳥肌が立った。
 また、この数年で多くのアーチストにも楽曲提供している。是非、創った小田さん自身の声で聴いてみたいと思う曲もある。それらを集めたら、きっと容易く2枚くらいのアルバムになるだろうし、聴きたい人は少なくないだろう。カバーが全盛期の今、それでも小田さんは「絶対に」やるつもりはないのだろうな、と思う。きっと”二番煎じ”と微塵でも感じるものは嫌なのではないかと思う。

 この頃、事情があって近所の比較的大きな文具屋によく赴いて長居している。もっとも好き好んで居る訳ではない。店内にはよく聴くJ-popのオルゴール・アレンジした曲が小さな音で流れている。近所の思い切りごりごりされる整骨院のBGMは、お客さんと施術師の全くどうでもよい世間話だが、もう少しお金を出して入るマッサージのお店では、アロマの香りにオルゴール・ミュージックというパタンが多い。それは耳障りがよく邪魔にならない。「なんの曲だっけ?」と思い出せないこともあるほど、どれも同じアレンジなので個性が消える。その主張のなさが、疲れた神経を刺激せずヒーリングにも繋がるのかもしれない。
 先日も多忙の合間をぬって文具展に入り浸っていた。ほとんど頭痛さえ感じながら、「透明で、ファスナーが付いている」袋コーナーで悩んでいたのだ。そのとき、心に響く私を包み込むメロディが頭上で鳴っていることに気づく。あぁ、この曲が好きだな、とふと思う。次の瞬間に「これは小田さんの、今日も何処かでだ!」と分かって、しばし聞き入ったのである。疲れている自分を慰めてくれるこのメロディ。一瞬の自己憐憫を許容し、そのあとは3種類の袋をすみやかに選んでレジに向かった。

 先日の学会出張のあと、夕食に入った下町の大衆的な中華料理店でずっと、小さな音で流れていた音楽。「なんだろうな、この歌謡曲特集は・・・」と思い続けていた。曲が変わってもずっと同じトーン。雰囲気。ほとんどバラードで、エッジは効いていない。心地は全く悪くない。いわばオルゴール風である。
 
 お腹もいっぱいになり、ほどほどに幸せをかみしめた頃、「あぁ、これ、壊れかけのRの、あのひとじゃないの」と気づいたのだった。JUJUにコブクロにスーパフライ。歌唱力あるアーチストが名曲をカバーすれば、きっと、それなりの聴き応えがあるだろう。ひょっとすると原曲より良く聞こえる曲もあるかもしれない。私も少し聴いてみたい。
 ただ、彼らの大先輩にあたる小田さんが、未だに自身オリジナルの「名曲」を生み出す側に立つことにまだまだこだわっている。「晩年に名曲ってなかなかないよな?最初のうちに出しちゃうからだな」と言いながらも。彼は、武士のようなアーチストである。
 と、その潔さと、高い丘の上で風に吹かれているような佇まいに、相変わらず深い感銘を受ける一方で、私はといえば、何の業績にもならない報告書に書いたものに新たなデータと視点を加えて、何とか一報の論文せんと企んでいる。セルフ・カバーである。違うか。

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